TOYOTA シエンタでRECARO SR-Cを使用されているお客さまのシートポジションを調整させていただきました。

姫路にあるRECARO 正規取扱販売店の量販店にて取付された後、すぐにご来店いただきました。高身長のお客さまです。シエンタの運転席のパッケージは、ダッシュボードの位置が低く、前方視界がとても良いのですが、一方で、高身長の方にとっては、ステアリングの位置がとても低く、ステアリングの下のスペースがとても狭くなってしまいがちです。それに加えて、純正シートのフロア取り付け位置（コンソール側のリア）だけがかなり高くRECARO純正のシートレールでは着座位置を下げることができません。３段階調整が可能なシートレールの最下端位置で取り付けても純正シートよりも17mmほどあがってしまいます。高身長の方にとってはかなり辛い着座位置となります。

お客さまのご要望は、着座時の膝裏の隙間が気になるとのことでした。運転していて身体のどこかにストレスを感じることはないようですが、少しでも良いシートポジションが作れるのであればとご相談いただきました。またシートの前後スライド位置が思ったよりも下がらないということもご相談いただきました。これにつきましては、シート取り付け時に若干ですが歪んでいたため、スライドレールの動きが少しスムーズではなく、お客さまご自身がこれ以上後ろに下がらないのではと感じていたようです。丁寧に取り付けし直し、歪みを取り除いたところ、スライドレールの動きがスムーズとなり、今までよりも後ろに下げた位置にすることができるようになりました。

問題は膝裏の隙間です。この場合、座面の角度をつけることで解消されるのですが、問題は現在の着座位置の高さにあります。現在、RECARO純正シートレールの最も低い位置で取り付けされていましたので、リア側を下げて角度をつけることはできません。フロント側を上げて、座面に角度をつけるしかないのですが、高身長の方で、ステアリング下に十分なスペースがない場合（さらにステアリングの位置そのものがかなり低い）、フロント側を上げてしまうとかなり窮屈になってしまいます。

その点をご説明させていただいたところ「今、特に身体にストレスを感じているわけではないので、無理に変えない方が良いですね。説明のとおり前を上げてしまうとステアリングと膝の間のスペースがもっと窮屈になりますね」と納得いただきました。ただ折角遠方からご来店いただきましたので、前をあげて座面に角度をつけるとどんな感じになるかを体感していただくために作業させていただくことになりました。

前側に6mmのスペーサーを入れて座面に角度をつけました。その上でRECARO純正シートレール取り付け時の歪みを直しスライドレールがしっかりと最後端まで下がるようにしました。後ろに下げて座ることができるようになったので、座面の角度を上げてもステアリングと膝の間のスペースが窮屈になることは避けられました。

わずか6mmでこんなにも印象が変わるのかと大変喜んでいただきました。運転姿勢がとてもラクになり、これなら鈴鹿から姫路までの帰路も運転が楽しみと仰っていただきました。

とても素敵なご夫婦でした。遠方よりご来店いただきありがとうございました。

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