クルマ好きが集まる隠れ家 ザ・ヴィジット

ポジション調整

ポジション調整(RSS)

ABARTH 695でRECARO RSSを使用されているお客さまのシートポジションを調整させていただきました。

神戸からのご来店です。RECAROの正規取扱販売店(量販店)にて装着されました。しばらく使用されていましたが、1時間も運転すると骨盤まわりに強いストレスを感じて辛いとのことでした。また肩まわりが窮屈に感じるという点。左脚が少し疲れるという点。などもご説明いただきました。

まずは現状の着座姿勢を確認させていただきました。クルマは左ハンドル。ペダルの位置がやや内側にオフセットされています。骨盤に感じるストレスは、シートの高さと角度にあると感じました。現状の着座位置(高さ)では、ペダルを踏み込む際にやや上から踏み下ろさなければならないので、着座位置が少しでも下がればペダルを踏み下ろすではなく、押すように踏めるようになります。そうすることで骨盤と脚の動きがもう少しラクになるのではと考えました。着座位置の高さを変更する際に気をつけるべき点は、着座位置の高さと角度は常に連動するという点です。着座位置が下がるとペダルを踏む脚の角度も変わります。そのため脚の角度の変化に応じて座面の角度も調整しなければなりません。従って、現状から取付方法を工夫して6mm下げたあと、シートの角度を1.5度寝かせる方向で調整してみました。

残念ながら左脚のストレスはペダルのレイアウトの関係です。RSSのラージを選択されていたので、RSSラージではオフセットの調整ができないため、この点は対処方法がありません。ただ着座位置が下がることで、オフセットしているペダルのレイアウトに対して脚の角度・動きも変わりますので、実際の作業後に確認いただくことにしました。

お客さまに試座していただきました。着座位置は下がったけれども目線が下がって前方の視界が悪くなったということもなく、何より骨盤のフィット感が大きく変わったことに驚かれました。変更前は、座っただけで、このまま運転したら骨盤が痛み出すと感じていたようですが、変更後の着座姿勢では、座った瞬間から全く感じないとのことです。身体がしっかりとシートに預けられているということが十分に感じられるとのことでした。着座位置が下がったことで、ペダルが踏みやすくなり、オフセットしているレイアウトに対するストレスも若干緩和されました。またシートの角度が変わることで肩まわりの窮屈さも緩和されました。その上でお客さまにひとつだけお願いをさせていただきました。現状よりも1ノッチ、着座位置を後ろにスライドしていただきました。そうすることで膝の角度と座面の角度もよりマッチングするようになります。ステアリングに対しては、少し距離が遠くなりますが、この点についてはステアリングの持ち方をアドバイスさせていただきました。これまではステアリングをしっかり握るという状態でしたが、手のひらで「押す」ことを意識していただく。そうすることで肩甲骨のあたりがしっかりとシートの背もたれに圧を掛けられるようになります。そこに圧が掛かると身体全体がしっかりとシートに預けられる感覚となり、正しい運転姿勢を保持しやすくなる場合があります。お客さまご自身もその感覚をすぐに理解されました。RECARO RSSというシートの印象が大きく変わったと満足していただきました。

ご来店いただきありがとうございました。


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