クルマ好きが集まる隠れ家 ザ・ヴィジット

ポジション調整

ポジション調整(RMS)

HONDA S660でRECARO RMSを使用されているお客さまのシートポジションを調整させていただきました。

今回のお客さまは、運転中にどうしても上半身が無意識に前傾してしまうという点と膝裏に隙間があり「お尻だけで座っている」ように感じてしまうというご相談でした。このRECARO RMSを正しく使用する取付方法と着座姿勢を教えてほしいとのことでした。若い頃にディーラーメカニックをされていたのでご自身でも作業はできるそうですが、シートに関してはやはりプロの意見を聞いてみたい。専門店で取り付けしてもらった後に自分でいろいろ動かしてみたものの良いポジションがわからなくなってしまったということです。

色々お話を伺いますと、昔ジムカーナを経験しているため、どうしてもシートの角度が起き気味を好んでしまうそうです。現在は、ショートコースですがサーキットを走るようになられたそうで、できればサーキット走行に適したシートポジションにして、その運転姿勢に慣れていきたいというご要望でした。

お客さまの着座姿勢を見せていただきました。確かにシートの取り付け角度は起きすぎています。起きすぎているので、背中ではなくお尻で座っている感じが強く、身体がシートにハマっていないので、姿勢が不安定になり、上半身が前屈みになってしまう印象です。その姿勢になるとステアリングも"押す"ではなく"握る"になってしまいます。膝裏も隙間がありすぎて、上半だけではなく、下半身も前滑りしやすくなってしまいます。

お客さまのご要望でRMSの良さをしっかりと感じていただける角度に変更させていただくことにしました。その際、S660というコンパクトなパッケージですので、色々と細かいところで工夫をして、できる限り着座位置を下げた上で、そこからシート全体を寝かせる角度へと調整させていただきました。作業終了後、お客さまに試座していただきました。着座位置が下がったこと。今までよりも背中がシートに預けられている姿勢へと自然になること。この姿勢だと確かにステアリングを押すという感覚が持てるということ。着座位置が下がっても着座姿勢が正しくなるとけして前が見にくくなるわけではなく、むしろ視界が広がっているように感じること。「シートポジションの調整でこんなにも劇的に変わるのかと感激しました。お願いして本当に良かった」というお言葉をいただきました。今までRMS=おしりが痛くなるというイメージがあって、他社が販売しているやわらかいシートクッションを使用していただけれども、シートポジションを調整することで、RMS本来のシートクッションパッド(ISF)が最適なんだと感じられるというコメントもいただきました。作業した私たちも大変嬉しく思います。

HONDA S660というクルマは、室内のパッケージがかなりコンパクトで、それがRECARO RMSだとしても”シートポジションの調整”できる範囲はとても限られてしまいます。事前にご予約いただいた際にもその点はしっかりとご説明させていただいています。お客さまご自身も「そうだろうな」とご理解いただいていたので、ひょっとすると「そんなに良くもならないか」と覚悟の上で、ご来店いただきましたが、今回のお客さまに関しては、元の状態がまだまだ調整できる余白がある取付方法だったという点と、お客さまの身長、そしてご要望がとても具体的でわかりやすかったので、何とかご期待に応える作業をさせていただくことができました。

ご来店・ご相談いただきありがとうございました。


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