クルマ好きが集まる隠れ家 ザ・ヴィジット

ポジション調整

ポジション調整(RS-G)

MAZDAロードスターでRS-Gを使用されているお客さまのシートポジションを調整させていただきました。

購入と取付されたのは、RECARO正規取扱の量販店です。お客さまのご要望は、座っていてどうもしっくりこないという点、背中の下の方に隙間を感じて、フィット感を感じられないとのことでした。目線も高く、サーキットも走られるのでヘルメットが天井に当たらない程度まで着座位置を下げたいとのことでした。

現状を確認させていただくと、RECAROのベースフレーム取り付け方法に準じた状態でした。実は、この取り付け方法が、シートの前後スライド幅を確保するためのもので、実際にはよほどの高身長であったり、あるいはその逆で小柄な方でない限り、この着座位置の高さと角度では、RS-Gのより良い性能を感じていただくことは難しいとも言えます。

お客さまに状況をご説明した上で、作業内容をご了承していただいた上で、以下のように対応させていただきました。まずは、シートの角度を前下げではなく前上げに変更です。NDロードスターのRS-G用RECARO純正ベースフレームには、専用のサイドアダプターが付属しています。このサイドアダプターには、前後共に3つの取付穴があります。現状は、前側が真ん中で、後ろ側が一番上の穴を使用されていました。これを前側が一番上、後ろ側が真ん中に変更です。そうすることで前下げの角度ではなく、前上げの角度に変更となりました。

次に、サイドアダプターとシートレールの間に入れている32mmのアダプターフレーム(ボックス)を外します。シートとシートレールの干渉、そしてシートとフロアとの干渉を避けながら、32mmのアダプターフレームの代わりに10mmのスペーサーを入れました。こうすることで、元の取り付け高さよりも22mm下がったことになります。前下げだった角度も前上げにしていることで、実際にはこの22mmよりもさらに低く感じるようにもなります。

着座位置の高さが低くなり、かつシート全体が後ろへ寝る方向に変わったことで、足の付け根から膝までの角度が大きく変わり、クラッチペダルがラクに踏めるようになりました。ヘルメットを被っても天井にあたることのない高さまで変更することもできました。

さらに元の取付方法では、左右のオフセットがコンソール側に5mm寄せてあったので、ハンドルセンターではなく、ペダルのレイアウトも考えて、左右のオフセットを真ん中に合わせました。そうすることで身体全体をねじることなくペダルが踏みやすくなりました。

お客さまにも同じシートにも拘らず、取付方法の調整でこんなにもシートの印象が変わるということを実感していただきました。

ご来店・ご相談いただきありがとうございました。


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