MAZDAロードスター（ND）でRECARO RCSを使用されているお客様のシートポジションを調整させていただきました。

今回のお客様は、RECARO RCSを使用していますが、運転中におしりが前すべりするのを感じているのと若干腰にストレスを感じるということで大阪からご来店。シートの角度を変えてみたり、市販のクッションパッドをいろいろ試してみたりしたけれども改善されず、当店にシートポジションの調整をご相談いただきました。

まずは現状を確認させていただきました。RECARO純正ベースフレームを使用。NDロードスターの場合、RCS装着時はRECARO純正ベースフレーム付属の専用サイドステーを使用します。取付位置は、ヴィジット鈴鹿のデモカーと同じ。リア側が一番低い穴。フロント側が下から３つ目の穴（内側２つ目）を使用。多少シートの角度が寝気味ですが、それほど悪い付け方ではないと感じました。当店のデモカーと同じ穴位置ですが、着座させていただくと、1) 着座位置が高く感じる　2) 腰の収まりが悪く、前滑りする感じがある。この2点が不思議とストレスに感じました。当店のデモカーに着座していただくと全くストレスなく、とても良いフィーリングとのことでしたので、お客様のNDロードスターと何が異なるのか原因を探っていくことにしました。

1) シートヒーターを後付けで装着　2)リア側シートレールの下に4mmほどのスペーサーを挿入。この2点が乗り心地に影響していました。シートヒーターを後付けで装着することで、背もたれと座面のクッションがとても硬くなってしまっていて、身体がしっかりとクッションに沈み込んでいない状況。腰椎部が強く押し出されています。座面も硬く沈み込みが損なわれているため、背もたれの押し出しとの両方で骨盤が前に押し出されています。結果、背骨が引っ張られて腰のストレスを引き起こしていました。

お客様のご要望で、背もたれと座面の後付けシートヒーターを取り外しました。さらにリア側シートレールの下に留めていたスペーサーを外しました。スライドレールとシートレールの間に入れている6mmのスペーサーも5mmのスペーサーに変更。この組み合わせで、着座した時の目線の高さが大幅に改善されました。後付けシートヒーターを取り外し、RECARO純正クッションの本来の性能を引き出すことで、着座姿勢の違和感が解消され、リア側に入れていたスペーサーも不要となりました。さらにサイドステーのオフセット調節機能を使って、ドア側に5mmオフセットさせました。

結果、大変満足していただきました。ロードスターを所有されるお客様の多くがシートヒーターを好まれます。ただ、NDロードスターに装着可能なRECAROのモデル（RMS, RCS, RS-G, RSS）は、いずれもシートヒーター付きでは販売しておりません。シートヒーターを "後付け" で装着することで、RECAROシート本来の着座性能（快適性）が損なわれる場合もあります。今回のお客様は「せっかくこんなに楽しいクルマを選んで乗っているし、RECAROシートも装着しているので、シートヒーターよりも運転中のストレスを解消して、楽しく運転したい」と強く要望されました。そのためお客様のご要望で、せっかく後付けしたシートヒーターですが、取り外しさせていただきました。

運転中に感じるストレスは、お客様ひとりひとり異なります。クルマによっても異なります。選んでいただいたRECAROシートのモデルによっても異なります。それぞれの組み合わせで、お客様ひとりひとりに最適なドライビングポジションを探すということはとても大切です。そのお手伝いを「ヴィジット鈴鹿」ではさせていただいています。ヒト・クルマ・シートの組み合わせによっては、シートポジションの調整できる範囲が限られてしまう場合もあります。それでも是非ご相談ください。皆様のご来店をお待ちしております。

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